新刊『哲学の起源と変貌』(北樹出版)が書店に並ぶのは4月から
新刊『哲学の起源と変貌』(北樹出版/金子佳司著)は来月中(令和4年3月中)に出来上がりそうですが、書店に並ぶのは4月からだそうです。定価は1,800円(+消費税)の予定。
この本の売れ行きが良ければ、現在 お蔵入り状態になっている別の本(『「よく生きる」とはどういうことかー哲学者たちと語り合う』)を、出版社が出版してくれる気になるかもしれません。
『「よく生きる」とはどういうことかー哲学者たちと語り合う』
第1部 幸福と義務ーまたは価値と規範
第2部 主体性と公共性
この本では、ソクラテスが「生きることが大切なのではなくて、よく生きることが大切なのだ」と言った「よく生きる」とはどういうことなのかを、古代から現代に至る様々な哲学者たちの議論を検討しながら考えていきます。
はたして幸福とはどういうことなのか。楽しい人生が幸福な人生なのか、それとも、楽しいかどうかが重要なのではなくて、人間として成長して優れた人間になることが幸福なのか。さらには、自分の生きたいように生きるのがよい人生なのか、それとも、自分がこうすべきだと考えたことを実行していくことがよい人生なのか。
また、成り行き任せや他人任せの人生ではなくて、自ら主体的に判断し主体的に生きるのが人間らしい人生ですが、その主体性は公共性とどのような関係にあるのでしょうか。そもそも自分が自分であるということは、自分が国や社会などの共同体の中のどこにいて、どのような働きをしているかということと不可分です。ですから、自分らしく主体性を持って生きるということは、共同体の中の一員として振る舞うことと無関係ではありえません。
ソクラテスはポリス市民として生きることを主体的に選び、冤罪による死刑判決が下されても、亡命することを拒否し、最後までポリス市民としての人生を全うしました。それが彼にとっては「よく生きること」だったのです。彼にとっては、幸福と義務、価値と規範、主体性と公共性が対立・矛盾するものではなかったのです。
こんなことを考えた本を出版してみたい!!
| 固定リンク | 2
コメント